意思決定前にぶつけるべき5つの質問

個人や企業あるいは政府の意思決定に100%はありません。

複雑化し、変化の早い世の中は予測しにくいことだらけ。

成功しようが失敗しようが、ある意味、結果論に過ぎません。

「こうしたらうまく行く。」と断言して、自分の成功物語を披露してしまう人は、単なる経験不足のラッキーマンにしか見えません。

さらに、タチの悪いことには「周囲が反対することほどやった方がいい。」という極論を宣う成功者も多くいます。

確かに、周囲の反対を押し切った成功は物語になりやすいでしょう。

ただ、無知で未経験な人間がひとりよがりの思い込みでやったことが当たる確率は天文学的に低いと言って差し支えありません。

では、どうすれば、正しい結果を導く確率を高める意思決定を行うことができるのでしょうか。

できることは、そう多くはありませんが、比較的容易にできることは

1.「絶対にうまくいかないこと」を排除すること

2.複数の選択肢の中で、「明らかにベターなオプション」を選択すること

もちろん、抗うことが難しい時間の制約や利害関係者の圧力も多くの意思決定を歪める原因になっています。

拮抗した選択肢は最後に自分の主観を信じ、行動に移すのも重要なことでしょう。

ただ、少し考えれば、誰でも排除できる過ちなのに思考の怠慢がそれを許容してしまっているということもまた頻発しているように思います。

明らかな過ちを排除するために、意思決定の前に、少し立ち止まって考えましょう。

その思考を容易にするために、以下5つの質問を提示したいと思います。

この5つの質問に耐えられることをひとつの基準にしてはいかがでしょうか。

それが、成功を約束するわけではありませんが、多少なりともその確率を高めるのではないかと思います。

1)目的はなんですか?(目的の明確化)

信じがたいことではありますが、多くのプロジェクトは目的を見失っています。
何のために行うのか。成功の尺度は何なのか。ということを明確にしないまま、進んでいるプロジェクトの何と多いことでしょう。

環境の変化で目的が意味を失う可能性にも配慮する必要があるため、目的が何か?ということには頻繁に照らしてプロジェクトの意味をチェックしていく必要があります。

2)その目的の目的はなんですか?(目的の合理性)

目的の設定が間違っているという可能性は常にチェックする必要があります。

特に、組織が細分化してくると、全体の大目的の手段に過ぎない各部門の小目的が一人歩きしていくことがしばしば起こります。

いわゆる「手段の目的化」です。

小目的が聖域化するために、大目的が犠牲になるという本末転倒はしばしば起こりうるのです。

その可能性を回避するために、目的の目的に焦点を当てる必要があります。

場合によっては、より大目的に遡ることも必要かもしれません。

3)労力や費用等代償に対してどのくらい効果的なのですか? (効果測定)

多くのプロジェクトは、コストを無視してその善し悪しが語られます。

特に、無視されがちなのは人の労力。
地域イベント等ボランティアで成り立っているような行事はこれの最たるものです。

企業も正社員給与を固定費と見るため、正社員を使っての新プロジェクトの労力には無頓着になりがちです。

特に、そのプロジェクトが無かったとしたら実現できたであろう仕事(機会費用)はなかなか考慮されません。

4)デメリットはなんですか? (弊害性)

もうひとつの問題は、メリットだけを列挙してそのプロジェクトの善し悪しが語られること。

確実に起きる負の効果にも焦点を当てなくては、成否を判断できません。

ついつい目的合理性やメリットだけを挙げて突き進みがちですが、そのデメリットについてもできる限り列挙して意思決定する必要があります。

5)目的に対してより効果的な方法はありませんか?(代替案の検討)

特に抜け落ちてしまうのが、この検証。

思いついたこと、目に入ったものを重視して、そこからなかなか逃れられないのが人の性。

その選択肢だけを検討して、その可否を判断しがちです。

でも、より確度の高いベターな選択肢は当然探るべきでしょう。

最初に思いついたこと以外の選択肢を列挙する時間をとりましょう。

そして、ファーストオプションが相対的に本当にベストなものなのか。というのを確信する必要があります。

人は最初の思いつきを肯定する癖があるので、この作業は結構、苦痛な作業になります。

それでも、ここで怠けずに、あらゆる選択肢の中で最良の方法であるということを確認しましょう。

ここをちゃんと通過できるかでプロジェクトの成否は大きく変わります。

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