2015年のプロ野球ドラフト会議に思うこと

今年も高校生が、育成を含め約40名程、指名を受けた。これは全体の約1/3にあたる。普通に考えて、その学年でもっとも才能があると思われる選手達が、高校生でドラフトにかかり、その残りが、大学もしくは社会人等でドラフトにかかる・・・はずだ。

つまり、極々普通に考えて、高校生からプロになった選手が、「即戦力」という意味ではなくプロ生活トータルで、もっとも活躍してしかるべきである。

ただし現実はどうか?

ここに、興味深いデータがある。

現在、日本プロ野球には、日本人の1億円プレーヤーが約70名おり、その中で20代は9名、30歳以上が61名という割合でいる。20代の9名のうち4名は高卒だが、30歳以上の61名のうち高卒は13名しかいないのだ。それは割合にするとわずか20%。もっとも才能あるはずの高卒選手は、ほかと比べて大成可能性が低い、という統計的現実があるのだ。

これが、何を意味するのか?

考えらるひとつの可能性は、プロ野球の育成環境がよくないのではないか?ということだ。アマチュアは、チームの中心選手として緊張感の中で試合することができ、プロを目指すという強いモチベーションがある一方、プロ野球選手は、練習試合程度のモチベーションでの試合が続いてしまうという事情はあるだろう。二軍の試合にコンスタントに出られるのも運が良い方で、まともな実践から数年、遠ざかってしまうというということも珍しくはないはずだ。

育成ノウハウは別にしても、その環境は、もっとも才能ある選手群を潰す結果になってしまっているのではないかと推定できる。

もうひとつの可能性は、人には一定の能力のピーク時期があり、高校時点でピークを迎えた選手は、伸びにくいのではないかということだ。特にモチベーションは自分との戦いなので、成長実感がないと努力の継続が難しい。その点、高校のスターは30代までモチベーションを維持することが、大卒・社会人よりも難しいのではないかということだ。

もちろんこれらは逆説的な話で、プロ環境の方が明らかによい部分はある。練習にかけられる費用はケタ違いに大きいし、すべての時間を野球に費やす環境が与えられる。普通に考えて、プロで活躍できる育成ノウハウは、プロ野球に集中していると考えられるだろう。

ただし、統計的現実は、高卒選手に有利にはなっていない。

その環境が、才能ある選手の芽を摘んでしまっているとすれば、プロ野球関係者が第一に考えるべき切実な問題である。

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