プライベートブランドは、ナショナルブランドの破壊者となるのか?

PBの台頭

大手流通事業者のプライベートブランドの台頭が著しい。
軽く調査したところ、近隣のセブンイレブン・ローソンでは、1リットル紙パック牛乳に関し、「明治のおいしい牛乳」を除き、すべてがプライベートブランドだった。
そして、40円近くPBが安い。
1リットルの低脂肪乳・飲むヨーグルト・ジュースなどはすべてがPBだった。

PB台頭の脅威

プライベートブランドが台頭することの影響を検証してみる。

まず、メーカーにとってはとてつもない脅威だ。
多くの商品ジャンルにとって陳列スペースは、プライベート商品だけで十分だ。
今まで莫大な広告費によって蓄積的に価値を生んできたブランドも店頭に並べてくれなければ、まったく意味がない。

コンビニ商品をわざわざメーカーのホームページや工場で買ってくれる人などいないのだ。

そして、元来、購買情報を直接的に握っている小売サイドの方が商品開発に対してかなり優位である。 
低額日用品・食品に関しては、製造技術よりもマーケティング情報の方が希少性が高く、安定的・長期的な競争優位性には寄与すると思う。

今は、メーカーをなだめすかし、大手メーカーとの共同開発という形で、徐々にPBスペースを拡大している流通各社だが、ある時点を境に一気にPB化を進めるだろう。 
何しろ何が売れるかを知っているのは小売サイドなのである。
コンペ方式・入札方式でPBが作られるようになれば、メーカーの利益率はもちろん低下し、企業ブランドも亡きに等しくなってしまう。

自社実験場(店舗)で実験を繰り返した上で売れ筋は自社でつくる。
PBのみの店舗を実験的に設置し、業績が好調であれば
言うまでもなく全店をそれに近い形にもっていくだろう。
それが必然的・合理的な流れだ。

現在はかなりメーカーに気を使っている。
一定の割合で、NBをおくようにしているし
一部のジャンルを除いては、サイズを変えるなどして住み分けを図っている。
必要もないのに製造メーカーを記載してあげている。
デザインもわざと品質を落としているように見える。

PBが、メーカーにとって本当の脅威になるのはこれからだろう。

また、同時に、広告業界やメディア業界にとっても脅威だ。

PBの合理性のひとつはひとつひとつの商品に対するブランド投資が不要だということだ。
そして、その分を(今のところ)顧客に還元するという形をとっている。
広告投資は店頭でブランド指名買いをしてもらうための投資だ。
その意味がなくなってしまえば、当然のように広告出稿量は減るだろう。

そして、その他の影響としてM&Aも加速するだろう。
最初は、入札で委託している製造も本当の売れ筋については、
工場を買う。工場を建てるなどして本当の意味で自社商品化を進める。(SPA化)

同時に従来よりもはるかにスケールメリットが重要になってくるため、小売同士もM&Aを加速させるはずだ。

従来のように無機質な商品群が並ぶイメージをもつかもしれないが、それも大きく変わるだろう。 
個性的な企画やパッケージデザインにも莫大な投資ができるようになるのだ。

メーカーや広告業界がどのようなスタンスで危機感をもっているのか知りたいところだ。

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