高橋由伸と原辰徳

高橋由伸と原辰徳のイメージ

巨人新監督 高橋由伸 は、その美しいフォームで「天才バッター」の名を広島の前田智徳 と二分する名打者として知られている。
昨季の代打成績(395)に象徴されるように、コンスタントに結果を出し続けたイメージも強いと思う。

一方、前監督 原辰徳は、どうだろうか?
原辰徳については、「満塁のチャンスにポップフライ」と揶揄されることが多く、華はあるけど、チャンスに弱い。堅実性にかける。というイメージがついているのではないかと思う。

打っても打たなくても一面を飾ることができるスーパースターであったことは、疑いようのない事実だが。

さて、実際にこの2人の打撃成績はどうだったのだろうか?

高橋由伸と原辰徳の打撃成績

この2人は、大卒で、生涯打席数(高橋6831 原6844)がとても近く、非常に成績を比較しやすい。
      高橋    原
安打数  1753  ✖1675
本塁打数 ✖321   382
打点   ✖986   1093
盗塁   ✖ 29     82
犠飛   ✖ 42     70
四球   ✖634    705
得点   ✖890    931
打率   291    ✖279
長打率  ✖503    523
出塁率   366   ✖355 
三振  ✖1173    894

少なくとも、一方的な、「チャンスに弱い原 チャンスに強い高橋」という偏ったイメージは払拭されるのではないだろうか。
特に、早打ちで、ファール技術が高いとされている高橋と比較した原の三振の少なさは特筆すべきだと思う。
では、なぜ、このようなイメージが形成されてしまったのか。

事実とは異なる2人のイメージの理由

期待値の差

ひとつには、原が、偉大過ぎた王・長嶋を引き継ぎ、ミスタープロ野球を背負わされてしまったということがあっただろう。
名選手ではあったが、そこまでの選手ではなかった。
(それを背負える選手は、イチロー、松井以外には現れていない。プロ野球史上でそれを果たせる人は、何人もいない。)

一方で、高橋は、松井秀喜というモンスターの脇で、好選手であればよかった。 プロ野球も巨人も背負う必要がなかった。
これは、視聴者の期待値に大きな影響を与えた。
これが、両者の歪んだ評価の一因だと思う。

饒舌と無口

そして、もうひとつの2人の大きな違いは、饒舌さである。
簡単に言うと
原はよくしゃべり、高橋は、無口だ。

前田智徳が、解説者になり、饒舌になることで、またたくまにカリスマ性を失っていくのは、非常に興味深い現象である。

天才の演出としては、無口に分があるのだ。
同時に、無口な人は叩かれにくい。

饒舌な天才は結果を出し続けなくてはならないが
無口な天才は、わりと、批判をかわしやすい。
※イチローも話すまでにはかなり実績を要した。

原辰徳の偉大さの再認識

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さて、ここで、確認して頂きたいのは、原辰徳の偉大さである。
常にファンを頭におきながらの選手として監督としてのパフォーマンスは、後々、替りがいないと高い評価を受けることになると思われる。
ただ、そのサービス精神が、選手として過小評価を受ける原因でもあったという皮肉も同時に知る必要がある。

そして、皆様に知っていただきたいのは
代名詞のポップフライの延長に、原の400本近い本塁打があるということだ。
マッチョたちは強振によって多くの三振を伴いながら、ライナー性の本塁打を繰り出すが

原の本塁打は、ポップフライを打つ技術の奥にあるからこそ
美しい弧を描く、まさにアーチなのである。

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